幼い頃、野球に熱中した。
小学校の頃の1番の楽しみは、プロ野球観戦だった。
チケットを握り締め、つばを折り曲げ、型を作った野球帽をかぶって、
勝利を祈りながら電車で後楽園や神宮球場へ。
こういうことは父親が連れてってくれるものかもしれないが、初めて
父と野球を見に行ったのは、小6のとき。
確か西武ライオンズが所沢を本拠地にした年で、所沢球場が今までの
球場とは違うものとして注目をあびたので、私はただ所沢へ行きたかった。
確かに美しかった。神宮、後楽園、名古屋、川崎、横浜とは全く違っていた。
ドームがある現在の日本の球場の中でも最も美しい球場だと思う。
小学校の頃の私は、何かと研究というかルーツを知りたがり、それを暗記する
のが好きだった。誰と競うわけでもないのだが。特に自動車と野球と星(宇宙)
は相当なものだった。
世界のあらゆる自動車から戦車、ジェット機、空母のパワー、デザインなどの
データをインプットし、そこからエンジンに対して徹底的に調べ、なぜ動くのか、
なぜ飛ぶのかなど。
野球はアメリカを含めた歴史を本で相当読んだ。過去の選手の記録、出身地、出身校
打法、名勝負など本から想像を膨らましてすごかったんだろうなあなんて思いながらも、
だけど王や江夏のほうがすごいはずだと勝手に決め込んでいた。
メジャーリーグも今でこそ相当な注目だが、当時の小学生で興味をもっている人間は
自分の周りには一人もいなかった。なぜか私は野球のルーツであるアメリカに興味が
あった。ルー・ゲーリック、ジョージ・ハーマン・ルース通称ベーブ・ルース、
ハンク・アーロン、ピート・ローズ、テッド・ウイリアムズがなんだ、王のほうがすごい。
しかし、アメリカでは自分が生まれる前からドーム球場が存在していた。
これを小学校3年ぐらいのときに知った。
「こんなものがアメリカにあるんだ。王が負けてるかも。」
アストロドームは1965年に誕生。日本で始めて誕生するのがそれから
23年後。こんなにかかるとは思っていなかった。
今ではわからないだろうが、当時は球場だけではなく、あらゆるものが
アメリカと日本で差が開いていた。それがなぜか一人で悔しかった。
自分はなにもしていないが現在ここまで来た日本がうれしい。
松井が活躍するのを見ているとなぜか誇らしげな気持ちになってしまう。
スポーツ好きという側面と、現在の対場からという側面の両方からだろうが、
私は、「監督」に対して興味が注がれる。
現在、中日と西武が日本シリーズを戦っている。
1勝1敗。私の予想は中日。(ファンではありません。)
一言で「監督」です。
そう落合監督。
彼が選手として一流なのは、野球好きな人ならば、ほとんどの人が認めるでしょう。
監督としては「?」私もその一人でした。
しかし、彼が1流の監督だろうと5月ごろに私は思いました。
それは建部君に言ったと思うのですが、選手がどんなにミスをしても
全く攻めないことです。
たいていの監督は時に不満をあらわにするか、ぼやきます。
それをいっさいしなかった。
私が知る範囲では結局シーズン終了まで。
勝負にこだわり、神経をすり減らして生きている人達です。
記者たちは「あの選手のプレーはどうでしたか?」などと監督をつついてきて、
結果として選手の悪口を言ってしまいます。敗因は我になし、と自分を正当化
したい欲求だってあります。
それと同様ですが、投手交代のときは必ず笑顔でマウンドへ向かいます。
シーズンを通してやり続けるのは相当なものです。
普段はどちらかというとニコニコする人ではない。
現有戦力で優勝できると士気を挙げ、1,2軍を撤廃したキャンプ。
「士気、競争、笑顔、愚痴を言わない」
この4つの意識を選手が感じ取れるトップがいれば、
そのチームは強くなるでしょう。
自分も開拓というチームをしょっている。
彼に負けている点がいくつもある。
彼の猿真似をするつもりは毛頭ない。
しかし、キャラが違うと片付けたくもない。
少しでも吸収したい。
「良いものは」
彼は順風満帆な野球人生では決して無かった。
何度も挫折をし、今に至っている。
「落合」
名の通りの人物だ。
私たちもこの2文字の中で生きている。
合格か不合格。
彼を感じずにはいられない。